鉄骨加工の基礎知識|鋼材の種類・加工方法・用途を解説
最終更新日:2026.05.22

建築物の骨組みとなる鉄骨は、鉄骨加工という専門技術によって製作されます。鉄骨加工とは、鋼材を切断・穴あけ・組立・溶接・塗装する一連の工程を指し、建物の安全性を支える重要な作業です。静岡県焼津市の大石ユニオン株式会社では、昭和41年の創業以来、建築用鉄骨の加工・組立・溶接を専門に手掛けてきました。本記事では、鉄骨加工の基礎知識として、使用される鋼材の種類、具体的な加工方法、そして用途別の使い分けについて詳しく解説いたします。鉄骨加工の詳細もご覧ください。
執筆者プロフィール
大石ユニオン株式会社
静岡県焼津市に拠点を置き、昭和41年の創業以来50年以上にわたり建築用鉄骨の加工・組立・溶接を手掛けてきました。老人ホームやビル、物流倉庫、高層ビル、公共施設、工場、商業施設など、多様な建築物の鉄骨製作実績を持ちます。静岡県内だけでなく、愛知県、東京都、山梨県からも依頼をいただき、年間600トン以上の鉄骨を製作しています。熟練の溶接工による高品質な鉄骨加工で、地域社会の発展に貢献しています。
鉄骨加工とは?建築における役割

鉄骨加工とは、建築物の骨組みとなる鉄骨を製作する作業のことです。具体的には、建築用鉄骨の切断・穴あけ・組立・溶接・塗装といった一連の工程を指します。鉄骨は建物の構造体として、建物全体の重量を支え、地震や風圧などの外力に耐える重要な役割を担っています。完成した建物の中では目に見えない部分ですが、人々の安全を守るために欠かせない存在です。鉄骨造の建築物は、鉄筋コンクリート造に比べて軽量でありながら高い強度を持ち、柱と柱の間隔を広く取れるため、開放的な空間設計が可能です。大石ユニオン株式会社では、自社の鉄工所で生み出される品質の高い梁などを各種建築物に幅広く提供しています。
鉄骨加工の流れ|5つの工程
鉄骨加工は、精度と強度が非常に重要な作業です。ここでは、大石ユニオン株式会社が実際に行っている鉄骨加工の流れをご紹介します。
①工作図の受領と確認
お客様から工作図や制作要領書をいただきます。工作図には、鉄骨に関する詳細な情報が記載されており、接合部の詳細や使用する鋼材の形状など、鉄骨加工に必要な情報が含まれています。この情報を把握した上で、納期に向けての作業計画を立てます。図面の正確な読み取りが、高品質な鉄骨製作の第一歩となります。
②孔明け・切断(一次加工)
全自動ドリルマシンとバンドソーを使用して、穴あけと切断を行います。工作図の情報をもとに、工作機械に寸法を入力し、正確な加工を実施します。さらに、溶接強度を高めるため、開先加工機を用いてV字に加工したり、けがきで加工の目安となる線を引くなど、溶接前の準備加工を行います。この一次加工の精度が、最終的な製品品質を左右します。
③仮組み(組立)
工作図や制作要領書に沿って、鋼材と鋼材をしっかりと組み立てます。できあがりの寸法や形状が正確になるよう、溶接による収縮量などを計算に入れて仕上げます。図面を見ながら、柱部材や仕口などを小ブロックに分けて組立を行い、寸法を確認します。この段階での精度が、建物の構造的な安全性に直結します。
④溶接(本溶接)
組み立てられた鋼材と鋼材を溶接でつなぎ合わせ、強度を確保します。組立での溶接を仮溶接としたら、この工程は本溶接と呼ばれます。大石ユニオンでは、アーク手溶接と半自動溶接(CO2溶接)で、鋼材の種類や溶接性を加味しながら適切な溶接方法を選択します。熟練溶接工の技術で、スピーディかつ正確な鉄骨溶接を行います。知識や経験が必要とされる、最も重要な工程の一つです。
⑤防錆塗装
鉄骨製品のサビを防ぐための塗装を行います。塗装前にサビや汚れを落とすケレン作業をし、素地調整を行います。塗料の種類はさまざまで、屋内なのか屋外なのか、海辺なのか重化学工場地域なのかによって使用するものが変わります。工事ごとの塗装仕様に沿って、お客様のご要望に合わせた最適な塗装を施し、耐久性を高めます。完成後は検査を経て、大型トラックにより現場へ出荷されます。
建築現場で使われる鋼材の種類
鉄骨加工に使用される鋼材には、形状や用途に応じてさまざまな種類があります。鋼材の形には種類があり、形に応じて呼び方も異なります。それぞれの特性を理解し、建物の構造や目的に合わせて適切な鋼材を選定することが重要です。


鋼板(薄鋼板・厚鋼板)
板状に加工した鋼材で、一般的には厚さ3mm未満のものを薄鋼板、3mm以上のものを厚鋼板といいます。薄鋼板は屋根材や外壁材として使用され、厚鋼板は建物の床材や構造部材として利用されます。
鋼管
筒状に加工された鋼材で、溶接した鋼管と継ぎ目がない鋼管の2つに大別されます。鋼管は柱材として使用されることが多く、中空構造のため軽量でありながら高い強度を持つのが特徴です。
棒鋼
棒状に加工された鋼材で、断面は円形や正方形、多角形などさまざまな形状が存在します。主に鉄筋コンクリート造の鉄筋として使用されますが、鉄骨造においても補強材や接合部材として利用されます。
平鋼(フラットバー)
厚みに対して幅や長さがある板のような形状の鋼材で、フラットバーとも呼ばれます。補強材や接合プレートとして使用されることが多く、鉄骨の接合部分を強化する役割を担います。
形鋼
H形鋼やI形鋼、山形鋼(アングル)、溝形鋼(チャンネル)など、さまざまな断面形状の鋼材の総称です。H形鋼は柱や梁として広く使用され、高い曲げ強度を持つのが特徴です。I形鋼は主に梁材として、山形鋼は補強材や筋交いとして、溝形鋼は軽量な梁や補強材として使用されます。
鋼材の加工方法4つ
鋼材を用いるためには、以下のような方法で加工し、形状を変える必要があります。用途ごとに最適な鋼材を選定して適した方法で加工することが重要です。
成型加工
目的の形にするために材料を変形させて加工する方法です。プレス加工や曲げ加工、絞り加工などが該当します。鋼材に圧力をかけて変形させることで、複雑な形状を作り出すことができます。材料の無駄が少なく、効率的な加工方法です。
除去加工
不要な部分を取り除いて目的の形状に仕上げる加工法のことで、切削加工や研磨加工などが代表的な除去加工法として挙げられます。ドリルマシンによる孔明けや、バンドソーによる切断などがこれに該当します。精度の高い寸法加工が可能です。
付加加工
必要な部分に、新しく材料を足して加工する方法です。3D金属プリンタによる積層造形などが該当します。近年の技術革新により、複雑な形状の部品を一体成型することが可能になりました。
接合加工
溶接やはんだ付けなどで部品同士を接合して加工する方法です。建築鉄骨において最も重要な加工方法の一つで、アーク溶接やCO2溶接などが広く使用されています。大石ユニオン株式会社では、熟練の溶接工が鋼材の種類や溶接性を加味し、適切な溶接方法を選択して高品質な接合を実現しています。

用途別に見る鋼材の使い分け
建築物の種類や規模、用途によって、最適な鋼材の組み合わせが異なります。例えば、高層ビルの建設では、H形鋼を柱と梁の主要部材として使用し、接合部には厚鋼板を用いて強度を確保します。物流倉庫などの大空間建築では、軽量な溝形鋼や鋼管を組み合わせて、コストを抑えつつ必要な強度を実現します。老人ホームや公共施設では、耐震性と安全性を最優先し、十分な断面を持つH形鋼やI形鋼を採用します。鋼材の選定には、建物の用途、設計荷重、施工条件、コストなどを総合的に考慮する必要があります。これらを知っておくと、鉄骨加工の仕事がより楽しくなるはずです。
鉄骨工事は、その精度と強度が非常に重要です。老人ホームやビルなどの建築物においては、人の安全を守るためにも、微細な部分に至るまで丁寧な加工が必要です。大石ユニオン株式会社では、長年培った経験と技術を活かして、ご要望に応じた設計から施工まで責任を持って行っております。
大石ユニオンの鉄骨加工技術
大石ユニオン株式会社では、昭和41年の創業以来、鉄骨加工・溶接を得意分野として、簡易な作業から高度な加工まで幅広く対応してきました。自社の鉄工所で生み出される品質の高い梁などは、老人ホームやビル、物流倉庫、高層ビル、公共施設、工場、商業施設など、各種建築物に幅広く使われています。2021年の実績では、物流倉庫200トン、高層ビル150トン、公共施設50トン、工場100トン、商業施設40トンなど、年間600トン以上の鉄骨を製作しました。静岡県内だけでなく、愛知県、東京都、山梨県からもご依頼をいただき、安定した実績を積み重ねています。お客様の多様なニーズに応えるサービスを提供し、高いクオリティでの加工をお約束いたします。
まとめ
鉄骨加工とは、建築物の骨組みとなる鉄骨を製作する専門技術です。工作図の確認から孔明け・切断、仮組み、溶接、防錆塗装まで、一連の工程を経て高品質な鉄骨が完成します。使用される鋼材には、鋼板、鋼管、棒鋼、平鋼、形鋼などさまざまな種類があり、建物の用途や構造に応じて最適なものが選ばれます。加工方法も成型加工、除去加工、付加加工、接合加工の4つに分類され、目的に応じた適切な方法で加工されます。大石ユニオン株式会社では、50年以上の経験と技術を活かして、お客様のご要望に応じた高品質な鉄骨加工を提供しています。鉄骨加工に関するご依頼やご相談は、ぜひお問い合わせください。
静岡県焼津市で建築鉄骨の加工・組立や溶接工事のご依頼・ご相談は「大石ユニオン株式会社」まで!
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